とうもろこし

【伊藤商店の野菜ソムリエMrs.Yukoレポート】夏の代表的な野菜⑦とうもろこし

こんにちは!東京・葛飾で四代続く老舗八百屋「FOOD PLACE ITO伊藤商店」の野菜ソムリエ、Mrs. Yukoです。
新鮮で美味しい野菜を皆さんにお届けすることをモットーに、栄養たっぷりのレシピや食べ方をご紹介させていただきます。

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夏の楽しみといえば、やっぱり「とうもろこし」!黄金色に輝く粒々は、まさに夏の太陽のエネルギーがぎゅっと詰まった恵みです。茹でてそのまま食べても美味しいし、バーベキューで焼いても絶品。でも、せっかく買うなら一番甘くて美味しいとうもろこしを選びたいですよね。

今回は、甘いとうもろこしの見分け方から最適な茹で方、保存方法、栄養価、そしておすすめのレシピまで、とうもろこしの魅力を余すところなくお伝えします。とうもろこしの歴史についても触れていきますので、ぜひ最後までお付き合いください!

甘いとうもろこしの見分け方

美味しいとうもろこしを選ぶコツは、外観と手触りを重視することです。特に以下の4つのポイントに注目してみてください。

皮の色と状態

新鮮なとうもろこしの皮は、鮮やかな緑色をしています。黄色く変色していたり、茶色くなっているものは時間が経っている証拠。皮がみずみずしく、触った時にパリッとした感触があるものを選びましょう。また、皮がしっかりと実を包み込んでいるものが理想的です。

ヒゲの状態

とうもろこしのヒゲ(絹糸)は、実の甘さを判断する重要なポイントです。ヒゲが褐色でしっとりとしているものは完熟している証拠。逆に、ヒゲが黒くなりすぎているものは熟しすぎている可能性があります。適度な茶色で、まだ湿り気があるものを選びましょう。

実の詰まり具合

皮の上から軽く触ってみて、実がぎっしりと詰まっているものを選びます。上から下まで均一に実が入っているか確認しましょう。隙間があったり、実が不揃いなものは避けた方が無難です。

重さとハリ

手に持った時に、サイズの割にずっしりとした重みがあるものが良品です。軽いものは水分が抜けて、甘みが落ちている可能性があります。また、皮にハリがあって、弾力を感じるものを選びましょう。

品種別の特徴と選び方

とうもろこしには様々な品種があり、それぞれに特徴があります。用途に合わせて選ぶのがポイントです。

スイートコーン系

スイートコーン
  • ハニーバンタム:昔ながらの甘さで、コクのある味わい
  • ピーターコーン:糖度が高く、生でも食べられる
  • 選び方:粒が均一で、皮が緑色のもの

バイカラー系

とうもろこしバイカラー
  • ゴールドラッシュ:黄色と白の粒が混在し、甘みが強い
  • スイートコーン:見た目も美しく、食感も楽しめる
  • 選び方:粒の色のバランスが良いもの

白粒系

とうもろこし白
  • ピュアホワイト:真っ白な粒で、上品な甘さ
  • 雪印:皮が薄く、柔らかい食感
  • 選び方:粒にツヤがあり、透明感のあるもの

とうもろこしの保存方法

とうもろこしは収穫後に急速に甘みが失われるため、保存方法が重要です。

常温保存

購入したその日のうちに食べるのが理想的です。どうしても保存する場合は、皮付きのまま新聞紙に包んで冷暗所に置きます。ただし、1日以内に食べきりましょう。

冷蔵保存

皮付きのまま濡らした新聞紙に包み、ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。2~3日以内に食べきるのが理想です。

茹でてからの保存

茹でてから保存する場合は、粗熱を取ってからラップに包み、冷蔵庫で保存します。2~3日以内に食べきりましょう。

冷凍保存

長期保存したい場合は、茹でてから実を外し、冷凍保存袋に入れて冷凍します。1ヶ月程度保存可能です。また、生のまま皮を剥いてラップに包み、冷凍することも可能です。

とうもろこしの栄養と健康効果

とうもろこしは「穀物の王様」と呼ばれるほど、栄養価が高い野菜です。

炭水化物

エネルギー源として重要な炭水化物を豊富に含んでいます。疲労回復や持久力向上に効果があります。

食物繊維

腸内環境を整え、便秘解消に効果があります。また、血糖値の急上昇を抑える働きもあります。

ビタミンB1

糖質の代謝を助け、疲労回復に効果的です。夏バテ防止にも重要な栄養素です。

ナイアシン

皮膚や粘膜の健康維持に必要な栄養素。美肌効果も期待できます。

カリウム

余分なナトリウムを排出し、高血圧予防やむくみ解消に効果があります。

葉酸

細胞の新陳代謝を促進し、貧血予防に効果があります。妊娠中の女性には特に重要な栄養素です。

アスパラギン酸

疲労回復や免疫力向上に効果があります。夏の暑さで疲れた体をサポートします。

とうもろこしの歴史

とうもろこしの歴史は古く、興味深いエピソードがたくさんあります。

原産地と伝来
とうもろこしの原産地は中央アメリカ。約9000年前からメキシコで栽培されていました。16世紀にコロンブスによってヨーロッパに持ち込まれ、その後世界各地に広がりました。
日本への伝来
日本には16世紀後半にポルトガル人によって伝えられました。当時は「南蛮きび」と呼ばれていました。明治時代に入ってから本格的に栽培が始まり、北海道開拓とともに大規模栽培が行われるようになりました。
世界的な普及
現在では世界中で栽培され、小麦、米に次ぐ世界第3位の穀物となっています。食用だけでなく、飼料や工業原料としても広く利用されています。
現代のとうもろこし
品種改良が進み、糖度の高いスイートコーンが開発されました。日本でも全国各地で栽培され、地域ごとに特色のある品種が作られています。

とうもろこしを使ったおすすめレシピ

1. 基本の塩茹でとうもろこし

とうもろこし

材料(2本分)

  • とうもろこし:2本
  • 水:2リットル
  • 塩:大さじ2

作り方

  1. とうもろこしは皮とヒゲを取り除き、水で洗います。
  2. 鍋に水と塩を入れて沸騰させます。
  3. とうもろこしを入れて、再び沸騰してから3~5分茹でます。
  4. 茹で上がったらすぐに取り出し、熱いうちに塩を振って完成です。

茹で時間は品種により異なりますが、長時間茹でると甘みが逃げてしまうので注意しましょう。

2. とうもろこしご飯

とうもろこしごはん

材料(4人分)

  • 米:2合
  • とうもろこし:1本
  • 昆布:5cm
  • 酒:大さじ1
  • 塩:小さじ1/2

作り方

  1. 米は研いで30分以上水に浸けておきます。
  2. とうもろこしは皮とヒゲを取り、実を包丁で削ぎ落とします。
  3. 炊飯器に米、とうもろこしの実、昆布、酒、塩を入れて炊きます。
  4. 炊き上がったら昆布を取り除き、軽く混ぜて完成です。

とうもろこしの甘みが染み込んだ、夏にぴったりの炊き込みご飯です。

3. とうもろこしのかき揚げ

とうもろこしかき揚げ

材料(2~3人分)

  • とうもろこし:1本
  • 玉ねぎ:1/4個
  • 枝豆:50g
  • 薄力粉:1/2カップ
  • 冷水:大さじ3~4
  • 揚げ油:適量

作り方

  1. とうもろこしは実を削ぎ落とし、玉ねぎは薄切りにします。
  2. 枝豆は茹でてさやから出しておきます。
  3. 薄力粉と冷水を混ぜて衣を作ります。
  4. 野菜と衣を混ぜ合わせ、170℃の油で揚げます。
  5. 両面きつね色になったら油を切って完成です。

とうもろこしの甘さが際立つ、夏野菜のかき揚げです。

番外編:とうもろこしの活用法

とうもろこし芯

芯も無駄にしない!

とうもろこしの芯には旨みがたっぷり。スープの出汁として使ったり、ご飯を炊く時に入れると、ほんのり甘い風味が楽しめます。

ポップコーン

手作りポップコーン

乾燥させたとうもろこしの粒で、手作りポップコーンを作ることもできます。フライパンに油と粒を入れて、蓋をして加熱するだけです。

冷凍コーン

冷凍コーンの活用

冷凍したとうもろこしは、サラダやスープ、炒め物など様々な料理に活用できます。自然解凍してそのまま使えるので便利です。

伊藤商店でとうもろこしを手に入れて、夏の食卓を彩ろう!

とうもろこしは夏の食卓に欠かせない季節の恵み。茹でてそのまま食べても、料理に使っても美味しく、栄養価も抜群です。選び方のコツを覚えて、甘いとうもろこしの美味しさを存分に楽しんでください。

伊藤商店では、毎日新鮮で甘いとうもろこしを取り揃えています。品種も豊富で、お客様の用途に合わせて最適なとうもろこしをご提案させていただきます。野菜ソムリエの私が自信を持って選んだとうもろこしばかりですので、ぜひお店でお手に取ってみてください!

暑い夏こそ、とうもろこしの自然な甘さとエネルギーで健康的に過ごしましょう。美味しいとうもろこしで、皆様の食卓がより豊かになることを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。また次回の夏野菜レポートもお楽しみに!

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